拝啓‥先生へ

11


教室に入って来た貴方は
授業中にも関わらず
教科の先生と少し話をして
私を呼んだ


『遠藤ちょっと』


貴方に呼ばれた廊下に連れ出された


この時、何となく嫌な予感したのを今でも覚えてる


「何?」

『今家の人から連絡があって…さきのお父さんが…倒れて病院運ばれたって』

「…っ…」

『病院まで送るから準備して俺の車に来て』

「………」


私は無言で教室に戻り鞄を取って佐々木の車がある場所に行った


『…………』

「…………」

車の中で私は一言も喋らず
窓の外を眺めていた


『さき…?』

「…………」

『…無理するな』


そう言って私の手を強く握ってくれた


「…………」

20分ぐらいで病院に着き

私は急いでお父さんのいる

病室に向かった


佐々木は学校があるからと言って戻った
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