拝啓‥先生へ
『皆うまいな。』
「佐々木もそんぐらい出来るじゃろ?」
『俺不器用だし(笑)』
「確かに不器用そう(笑)てか…寂しくなるよね」
『ん?』
「今日で佐々木のクラスじゃなくなるって」
『あ〜。さきも3年生か。この一年いろいろあったせいか、あっという間だったしな』
「次も佐々木のクラスになれるんかね?」
『…どーかな……』
生徒の作品を静かに見つめる貴方は
どこか寂しそうだった
私はそんな貴方を見つめていたんだ
『もう遅いし早く帰れよ?』
「?」
『遅いから早く帰れって言ったんだよ(笑)』
「あぁー、うん」
『帰り気をつけろよ。俺職員室戻るわ!またな!』
そう言い残し貴方は戻っていった
いつもなら送るって言うのに
今日は言わなかった
何であんな寂しそうな顔をしてたの?
貴方は今
何を考えてますか?
数日後の夜
私は貴方から突然別れを告げられた
約束だけ残して
私の前から貴方はいなくなった