海,テトラポッド,そして花火。
「佐倉っすか?
あの隅っこのグループにいると思うんすけど…。
佐倉ぁ~!!
三上さん来てるぞ~!!!
お前の大好きな三上さん!」


ぎゃはは,と男子は笑い,三上さんもニコニコしていた。

創佑はどうして良いのかわからないようで,周りの男子に合わせてははは,と空笑いしていた。


「リンコ,帰るよ。」

サツキは私の手を引いて,立ち上がった。

私は泣くまい泣くまいと,酔った頭で必死に今の自分を保っていた。


「ちょっと待って。」
< 19 / 55 >

この作品をシェア

pagetop