海,テトラポッド,そして花火。
「ぼーっと突っ立ってないで,お茶入れて!
ごめんなさいねぇ,うちの子,よくぼーっとするのよ。
紅茶でいいかしら?」


「僕に構わずに。」

あの人にはコーヒーよりも紅茶がよく似合う。

現に,紅茶が好きだということが頭に入っている自分がまた嫌になった。


「すぐいれますね。」


私はキッチンに向かい,ケトルに勢いよく水を入れた。


私は,紅茶をいれるのが好きだ。
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