黄昏の宇宙(そら)
ここは慎重に対応しないと自分の身は
おろか地球の人類への悪影響も考えら
れる。
その問題の彼らだが、おそらく、何万
年前になるのか想像は付かないが、実
態としての体を捨て去った種族なのだ
ろう。
その時点で生物としての進化・繁殖は
終了して、イーグルがこの星を訪れる
前は、それなりに平和に暮らしていた
種族に違いない。
しかし、イーグルが現れた事で、彼等
の考えは大きく変わった様だ。高等生
物としての肉体が欲しい。
たとえ、彼等の時間意識の中では短い
時間で朽ち果てたとしても、触れば温
もりの有る体が欲しいと切望した。
彼等はイーグルの意識を伝って地球が
何所に有るのか探そうと試みたが、イ
ーグルは無情に意識を遮断するスイッ
チを、何の躊躇いもなく押した。
かれらとの交信は終わった。