黄昏の宇宙(そら)
第10夜 氷の星の宝石
イーグルの意識に呼びかけて来る者が
居た。
彼女は周りを、雪と氷りに覆われた世
界で暮らしているらしい。
真っ白な、ふわふわの体毛に覆われた
体を持つ彼女にイーグルは話しかけた。
「君は、その星で生活していて嫌にな
る事はないのかい?」
彼女は不思議そうに答えた。
「嫌になる?何故嫌にならなければな
らないの。ここには、夫も子供も居る
し、食べ物も狩りに出た夫が見つけて
来てくれて、住居も作ってくれたし、
何一つ不自由な事などないわ。嫌に成
る理由なんて何処にもないわ。」
イーグルは彼女が羨ましくなった。イ
ーグルは孤児だった。昔起こった宇宙
旅客船の事故で両親と妹を亡くしてい
た。
居た。
彼女は周りを、雪と氷りに覆われた世
界で暮らしているらしい。
真っ白な、ふわふわの体毛に覆われた
体を持つ彼女にイーグルは話しかけた。
「君は、その星で生活していて嫌にな
る事はないのかい?」
彼女は不思議そうに答えた。
「嫌になる?何故嫌にならなければな
らないの。ここには、夫も子供も居る
し、食べ物も狩りに出た夫が見つけて
来てくれて、住居も作ってくれたし、
何一つ不自由な事などないわ。嫌に成
る理由なんて何処にもないわ。」
イーグルは彼女が羨ましくなった。イ
ーグルは孤児だった。昔起こった宇宙
旅客船の事故で両親と妹を亡くしてい
た。