黄昏の宇宙(そら)
彼女の星の空も青空だった。
おそらく酸素が多い星なのだろう。
彼女はイーグルに向って自分の羽を広
げて見せた。
エメラルドの輝きに似た深い色の羽だ
った。
彼女はイーグルを見詰めると無表情に
何かを思っている様だった。
イーグルはその表情に心を締め付けら
れた。
「あなたと意識が同期したからどうと
いう訳でもないわ」
彼女はイーグルを少し寂しそうに見つ
めると羽を広げ飛び去った。
イーグルは思う。
この星を探査するには時間が遅すぎた。
自分達地球人を見て居る様な気がして
胸が締め付けられた。