どちらにしようかな、天の神様の言う通り

上の空

退屈な始業式が終わって大掃除が始まった。入学式は明日だ。始業式の間ずっとあの娘のことを考えていた。そして今もだ。俺はあの少女が好きになってしまった。仲良くなりたい。お近づきになりたい。男女問わず誰でもこういう思いをしたことがあるはずだ。そして色々考えてどのようにすれば近づける？どうやって仲良くなれる？どうやったら会話ができる？
｢どうやれば…｣
｢どうやったらクリアできんだー！！！！！｣
百合子が女友達とゲームの話をしていた。すると友達の女の子が、
｢あ！ゆりちゃん彼氏が来てるよ｣
！
違うぞ。またその噂か。しかしそのことを百合子の近くにいるときにされたことはない。
だから百合子の反応が気になった。
｢まあね。へへへ。｣
！
ゆりこが納得した！今日は驚きの連続だな。百合子は俺が彼氏ということを否定しなかったのだ。
｢お、お前なんてこと言ってんだよ！｣
｢えー、私たち結婚の約束したじゃん。それって恋人同士っていうんじゃないのぉ？｣
まじかよ。こいつがそう思ってたなんて。
｢冗談だよ！☆なぁに本気にしてんの？｣
｢んな…｣
ウソかよ。まじで本気にしてたから恥ずかしいじゃねぇか。まてよ、何で俺はがっかりしてるんだ？



そして昔の結婚の約束を百合子はなぜ覚えていた？



そのとき百合子は頬を少し朱色にそめてドウシを見ていた。