*恋道* キミト アルイタ ミチ
*Ⅰ*>少女。
住み慣れた実家を出て、上京する。
それは俺の夢だった。
だけど、以外にもそれは寂しいことだったんだな、と想いながら初めて東京の土を踏んだ。
ここが、『東京』。
噂には聞くけど…
大都会だ。
まぁ、当たり前と言えば当たり前だ。
日本の第三都市の一つなわけだから。
だけど、俺の住んでいた田舎との差を考えると、こうも発展に差があるのはどうなのだ。とか考えてしまう。
「建物ばっかり…でも。」
そう言いながら俺は分厚いコートの中から片手を引っ張り出し、
太陽をすかすようにして見つめる。