あの頃は美穂がいて
大会では、着物と袴が着られる。これも練習に燃える要因にはなっていた。
私は団体戦の副将を務め、個人戦にも出場できることになっていた。


家でお風呂に入っている時なんかでも、好きな札が読まれた時のイメージ・トレーニングに余念がない。「ああ、私って青春してるのかも」そんな充実感に浸っていた。
美穂のことは、少しずつ少しずつ、忘れていくようだった。
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