あの頃は美穂がいて
美穂も、自分の志望校に見事に合格していた。


「これでスチュワーデスへの第一歩が踏み出せたね」


私は声をかけたけれど、言うだけ嫌味を言っているようで自己嫌悪に陥った。


「うん。私、頑張ってみる」


美穂はそっけなく受け流してくれたけれど、本心は今でもわからない。
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