あの頃は美穂がいて
そりゃそうだ、今年の夏は美穂の七回忌。
高校時代、友達が少なくて頼りなさげだった私の、
たった一人の友人だった美穂。
美穂にとっても私はきっとそんな存在だった。
亡くなったのは遠くハワイだったし、
三回忌は就職活動中だということにかこつけて
出席しなかった。だから、
まだ美穂が、生きているような気がしてならない。
そして、彼女の法事に出席することは
その死を認めることになる。
『帰りたくないなあ~』
本音だった。
高校時代、友達が少なくて頼りなさげだった私の、
たった一人の友人だった美穂。
美穂にとっても私はきっとそんな存在だった。
亡くなったのは遠くハワイだったし、
三回忌は就職活動中だということにかこつけて
出席しなかった。だから、
まだ美穂が、生きているような気がしてならない。
そして、彼女の法事に出席することは
その死を認めることになる。
『帰りたくないなあ~』
本音だった。