あなたが好きな歌
空気が気持ちいい…
高校は中学と違って屋上の出入りが自由で便利だ…
私は屋上で一人で歌うのが好き。誰にも聞かれず大きな声で…。歌うのは決まって題名も知らない歌。そうするとすごく気分が晴れる…
~♪
ギィー
誰かが入って来た。私は歌を止めて振り返る。そこに居たのは長身の男子。上級生かしら?
歌を聞かれたと思ってあわてふためいていると…
「…天野朱音さん?」
「そうですけど…」
「今の歌…君?」
やっぱり聞いていた。言い訳するのも面倒だから。そうだと答えた。彼はそう…とだけ言って日陰に腰を下ろした。そしてポケットからライターとタバコを…ライターとタバコ!?
「ちょっと!なにしてんの!?」
「タバコ吸ってる。」
「そうじゃなくて未成年は吸っちゃいけないのよ!」
「そんなこと子供だって知ってる。」
なにコイツいちいちムカつく…そう思っていると…
『1年A組天野朱音さんは教室に来て下さい。』
そうだった…先生を待っていたんだった。
「体に悪いからあまり吸わない方が良いわよ!」
と奴に言い残し、教室にむかった。
これが奴…もとい
《青野陸》とつるむようになったきっかけだった。
高校は中学と違って屋上の出入りが自由で便利だ…
私は屋上で一人で歌うのが好き。誰にも聞かれず大きな声で…。歌うのは決まって題名も知らない歌。そうするとすごく気分が晴れる…
~♪
ギィー
誰かが入って来た。私は歌を止めて振り返る。そこに居たのは長身の男子。上級生かしら?
歌を聞かれたと思ってあわてふためいていると…
「…天野朱音さん?」
「そうですけど…」
「今の歌…君?」
やっぱり聞いていた。言い訳するのも面倒だから。そうだと答えた。彼はそう…とだけ言って日陰に腰を下ろした。そしてポケットからライターとタバコを…ライターとタバコ!?
「ちょっと!なにしてんの!?」
「タバコ吸ってる。」
「そうじゃなくて未成年は吸っちゃいけないのよ!」
「そんなこと子供だって知ってる。」
なにコイツいちいちムカつく…そう思っていると…
『1年A組天野朱音さんは教室に来て下さい。』
そうだった…先生を待っていたんだった。
「体に悪いからあまり吸わない方が良いわよ!」
と奴に言い残し、教室にむかった。
これが奴…もとい
《青野陸》とつるむようになったきっかけだった。