白い天井~恋愛依存症候群~
「そうなのかなぁ……?」


そう言われれば、そんな気も……。


流されやすい、意気地なしの自分が嫌になる。

アタシはヤケのようにグラスをあけるとハルコと同じものを注文した。


いいように使われているだけかもしれない……。


一度浮かんだ考えは、アタシに深く根をはった。
そんなことない、頼られてるんだと信じたい……。


もう何杯飲んだだろう。
強い酒の匂いが体を満たす。

一浪して大学に入ったハルコと違い、実はアタシは、未成年。覚えたてのアルコールが、ふわふわと頭を麻痺させる。


も、わけわかんない。


「みっけ」


ふいに横から声をかけられ、アタシはトロンとそちらを向いた。


瞬間、驚きに目を開く。



「ユウヤ!?」
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