白い天井~恋愛依存症候群~
3分遅れでやってきたバスに並んで座り、他愛もない会話を交わす。

先生のこと、同級生のこと、成績のこと。


「あ、そういえば」


ふと思い出して、アタシは話題の切れ目に訊いてみた。


「ユウヤの友達から連絡きた?」


ポケットにねじ込まれた紙を、あの後、アタシは忘れないよう、リビングテーブルに広げておいた。


「あ~……きたよ。一応は、ね」


なんだか、妙に歯切れが悪い。


「え、何?役に立たない感じ?……男?」


「ん~……まぁ……」


ハルコにしては珍しく、濁った曖昧な返事が返る。


……遠慮しないで言えばイイのに。


ユウヤの紹介だし、アタシに文句を言うのは気がひけるのだろう。
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