白い天井~恋愛依存症候群~
まぁ、無理に聞き出すこともない。
何か問題があったとしても、ハルコならあっさり、切り捨てるだろう。


「そっかー。何かあったら言ってね?アタシからも文句、言うからさ」


バスは信号で静かに止まった。
合わせたようにシンと静まる車内には、アタシの家に一番近いバス停の案内が、流される。

外は寒いし、今日はやっぱりこのまま帰ろう。

どこか、前の方で誰かが、アタシのかわりに降車ボタンをポン、と押した。


「あの、さ~」


ゴソゴソと定期券を探し始めたその横から、ハルコが控えめにつぶやいた。


「ん?」


なかなかお目当ての物が見つからず、顔をあげないままのアタシを、遠慮がちに覗き込む。


「今日、さ~、ちょっと……付き合ってくれない?」

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