白い天井~恋愛依存症候群~
「はい?」


何のこと?


ハルコのすすり泣きは次第にひどくなった。
しゃくりあげながらの話しは、雑音だらけで聞き取りにくい。


「ごめっ……ね……っ」


いくら顔を上げるように言っても、ハルコは俯いたまま、泣き続ける。


「も……だまってら……ない……チサ……かわ、そ……」


途切れ途切れに聞こえる言葉の意味を、アタシはつかみかねていた。

そもそも、謝られる理由がわからない。


「ユ……、と……た、の」


「……え!?」


な、に?


よく聞こえない。


ぎゃははは

あちらこちらで笑いが爆発する。
横を通る店員ですら、このテーブルの異様な雰囲気には気づかない。

アタシは耳をすまし、ハルコの声に集中した。
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