白い天井~恋愛依存症候群~
「ふざけないで」


口を開いてから、喉がカラカラになっていることを知った。

低い、淡々とした声が、まるで自分のものではないように聞こえる。


身を、引く?

何?

アタシと対等のつもり?


ユウヤはきっと、好きだと言ったのだろう。それは、わかる。
だって、いつものことだから。


本気にしてるの?

バカみたい。


自分が一番かわいそうなんだ、愛する人を諦めなきゃならない、自分が犠牲になってあげる。
全身でそうアピールするハルコに、怒りが吐き気のようにこみ上げた。

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