白い天井~恋愛依存症候群~
「ねぇ」


あれだけ饒舌だったハルコが急に、泣くばかりになって口を閉ざした。


「秘密にしてるの?」


また、思いつくより先に言葉が出る。


隠してる……。

彼に?
ユウヤに?


きっと、両方なのだろう。
ハルコは小さく頷いた。


「何、それ」


最低なんてものじゃない。


アタシは、ユウヤのメル友から見れば、自分が十分厄介な女だということを知っている。
たまに自己嫌悪に陥るほど、どうしようもない自己中心的な人間だ。

でも、それでもまだ、ハルコよりはマシだと思った。


ハルコは、彼氏を保険にして、ユウヤを弄んだ。

アタシの大切なユウヤを……。


「何様のつもり?」


怒りで目の前が真っ赤になった。

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