白い天井~恋愛依存症候群~
「只今電話に出ることが……」
遠く、くぐもった場所から、そんなアナウンスが漏れ聞こえてきた。
……うるさい。
どうやら、うとうとしていたらしい。
暗闇に包まれた静寂を破る雑音が、鬱陶しい。
無視したところで再び浅いまどろみが訪れるわけでもなく、アタシは聞くともなしに耳を傾けた。
体がひどく、だるい。
記憶にはないが、何か、疲れる夢でも見たのだろうか。
ピーッ
留守電の甲高い、独特な音が突き刺さる。