白い天井~恋愛依存症候群~
暗がりに目を開く。
遮光カーテンを閉め切っているせいで、時間どころか、昼も夜もわからない。
だるく重たい体を起こし、そろそろと家の中を確かめた。
寝室はもちろん、風呂にもトイレにも、心配した人影はない。
鍵の開いた玄関に女物の靴がないことを確かめ、やっと安堵の息がこぼれる。
ハルコは、言われたとおり帰ったらしい。
フラリ、と壁にもたれかかった。
突如襲っためまいが、言いようのない息苦しさで全身を絞り上げる。
ガタガタ……バタッ
散らかった物を騒々しく蹴飛ばしながら風呂場へ向かう。
滝のようなシャワーを強く出し、裸のままの肌に、痛いほど、浴びた。