白い天井~恋愛依存症候群~
「……なら仕方ないよな」


彼は、傷つくだろうか。

アタシが何を隠しているか知らない彼は、やっぱり、自分が嫌がられていると思うだろうか。


「いろいろあって、さ」


アタシがバイトなんてほとんどしないこと、一緒にいた彼は知っている。


でも。
本当のことなんて、言いたく、ない。


アタシはお盆を持って立ち上がった。これ以上一緒にいても、お互い、あまりいいことはないように思える。


「卒論、頑張ってね」


「あぁ……」


冴えない返事。

何か言いたいことを隠してる。
そんな、表情。
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