白い天井~恋愛依存症候群~
じわじわと少しずつ視界が、感覚が、返ってくる。


タートルネックのセーターを、どうやらユウヤは脱がせようとしてくれているらしかった。
手慣れた応急処置を意外に思いながら、息苦しさで、アタシは静かに従った。

下着がわりのキャミソールが露わになり、窮屈だったブラジャーのホックが外される。


もう、大丈夫。


多少のめまいは残るものの、おかげで、呼吸は楽になった。
これなら、自分でなんとか、動ける。


「な……!?……っや!!」


けれど感謝にも似た思いは、予期せず、自分の悲鳴でかき消えた。
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