白い天井~恋愛依存症候群~
乱暴に、頭が枕に押しつけられる。


アタシの胸元を、赤いものが這っていた。


谷間から首筋を伝い、強引に唇に割り入ってくる。


まだクラクラしているアタシの口内を満たし、なおもその手は激しく胸を愛撫した。


「んっ……んんんっ」


思わぬ行為に、アタシの意識がはっきり戻った。


「っ!んっ!ぅんっ!」


塞がれた唇の下で抗議して、力任せに、じたばた抗う。

電気をつけない暗闇の中。恐怖は一層、増殖していく。


執拗に絡められる口づけ。
熱く猛々しい吐息。


さっきまでハルコと一緒だったくせに!


なんでこんなことをするのか、理解できない。

ユウヤは結局、女をそういう対象としか見ていないのだろう。


悲しくて、悔しくて、涙が滲んだ。
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