白い天井~恋愛依存症候群~
二人がどんな付き合いをしていたのか、アタシは知らない。


捕まったのは……弄ばれたのは、ユウヤの方?

妊娠なんて……。

ハルコが、そんなことを隠していただなんて……。


いろんなショックが混じって、アタシにはもう、よくわからない。


きっとユウヤだってひどいこと、いっぱいしている。
無責任もいいところだ。


だけれど、ただ目に写るのは、悲痛な顔のユウヤだけで。

聞こえてけるのは、ただ……


「チサ、愛してる。抱きしめたいよ」


アタシは、嫌われたから捨てられるんじゃなかった。


むしろユウヤは、アタシだけを愛してくれている。


冷静な判断をするにはあまりにも幼く、そして、アタシは、世の中に対して無知だった。


落ち着いて考えてみれば、ユウヤは、愚かで、だめな男で。

自業自得に気づきもしない、最低、男。

< 205 / 254 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop