白い天井~恋愛依存症候群~
どこまで振り回せば、落ち着くの?


「何……ソレ」


ユウヤはあからさまにムッとして、アタシを睨んだ。


……ガキくさい。


ユウヤを愛する気持ちは、かわらない。
必要とする心も、かわらない。
でも。


見る目は、変わった。


……アタシが……アタシがいつユウヤの元を離れても、きっとユウヤは、口先だけで、本当に死にはしなかった。


もしかしたら、ユウヤのために彼と別れた、その必要すら……。


今となっては、どうしようもない話。
けれど、つい、考えてしまう。


徐光液を飲んだことさえ、本気じゃ、なかった。

今は、わかる。

多数の浅い痕と一緒の行い。


……アタシがユウヤのために生きる必要は、一体どこにあったんだろう。


結果はどうあれ、あの時、アタシの人生は確かに別の道へと、追い立てられた。
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