白い天井~恋愛依存症候群~
深かったのだろう。くっきりと遺った数本の間を、まだ、生々しく赤い筋が横切る。
切断するように。
あるいは、辿るように。
「チサに捨てられたら、本当に死ぬしかないんだ」
どれくらい、そうして固まっていたのだろう。
ユウヤの言葉に我に返り、アタシは心の底から震えあがった。
アタシが捨てたら……?
嘘じゃない。
ただおもしろがって電話してきたわけじゃあ、ない。
この人は、本当に、死にたいんだ。
アタシたちの間に、絆はない。
だけど、今、ユウヤを生かせるのは、アタシ、だけ。
切断するように。
あるいは、辿るように。
「チサに捨てられたら、本当に死ぬしかないんだ」
どれくらい、そうして固まっていたのだろう。
ユウヤの言葉に我に返り、アタシは心の底から震えあがった。
アタシが捨てたら……?
嘘じゃない。
ただおもしろがって電話してきたわけじゃあ、ない。
この人は、本当に、死にたいんだ。
アタシたちの間に、絆はない。
だけど、今、ユウヤを生かせるのは、アタシ、だけ。