白い天井~恋愛依存症候群~
アタシがここにいることだけが、ユウヤを救う。


単純でバカみたいだけれど、アタシはそんな思いに駆られ、そして、とりつかれた。
……もしかしたら、失恋のショックが頭を麻痺させていたのかもしれない。


「……わかった」


できるだけ優しく聞こえるよう、言う。


「いるから。もう少しだけ、一緒にいるから。……だから、離して、ね?」


なんとか首をまわして表情を見ようとするものの、うまくいかない。
髪に顔を埋めるように、後頭部をユウヤの顔が押さえていた。


「イイ匂い」


しばらくの沈黙ののち、ユウヤがそう、こぼす。
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