白い天井~恋愛依存症候群~
「ハルコに命令される筋合いなんかない」


間髪入れず、畳みかけるように、口が動く。

もはや頭の隅にすら、冷静な自我は残っていない。


ハルコの手元がブルブルと震えるのが、ここからでもはっきりわかった。……もちろん、手の中のものも一緒に。

しかし、アタシの意識にそれは、見えてはいても、入ってこない。
もはや、見慣れた瞬きだった。


「……と……のに」

「は?」


またしても、アタシの耳まで届かない。
不愉快な思いにアタシは眉間に皺を寄せると、ハルコをじろりと睨みつけた。


「友達だと思ってたのに!!」


空気を切り裂くような叫びに、ユウヤがビクリとその場で跳ねた。
静寂をズタボロに引き裂く叫び。

アタシも内心は驚いたけれど、平気な顔をあえて、保った。

動揺した顔なんて……敗北につながるようなことなんて、何一つ、したくない。

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