白い天井~恋愛依存症候群~
「ふん」


泣いているようにも、苦しんでいるようにも見える、歪んだ蒼白の顔。
アタシはそれを、鼻先で笑い飛ばす。


友達?
アタシだってそう信じてた。


……裏切られる前までは。


どの面下げてそんなこと、言えるんだろう。
こっちこそが、言うセリフなのに。


「…………彼氏を寝取るなんて……友達でさぁ……有り得る?」


ハルコを嫌ったことは、ない。でも、恨み、憎んでいる。


「友達じゃあ、ないよ」


友達だったら、普通の神経では暮らせない。
相手を傷つけ、自分を追い詰め。

アタシは、あの日まで、友達だと疑うことすらしなかったのに。


ハルコがそう思ってなかったからこそ、こんなことができたんでしょう?


アタシたちは、友達ではなかった、ってこと、でしょう?

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