白い天井~恋愛依存症候群~
午後の授業を、アタシは浮かれ気分で過ごした。
夜のデートのことばかり考えて、何も頭に入らない。

大学の先輩でもある彼との待ち合わせ場所は、大抵、学校からバスで駅前に出てすぐにある、全国展開のカフェだった。
アタシはロイヤルアイスココアを、彼はお代わり自由のブレンドコーヒーをいつも、頼んだ。


講義が終わるのももどかしく、バスに飛び乗る。
けれど、待ち合わせまでには、まだまだ、時間があり余る。


どうしようかな。


アタシは結局、一つ手前のバス停で降りて、家に帰った。
邪魔な勉強道具を置いてきたかったし、久しぶりに会うのだから、お化粧だって、きちんとしたい。
< 34 / 254 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop