白い天井~恋愛依存症候群~
降りたバス停からゆっくり歩いて15分。
住宅街の入り口に、アタシの家はある。

パパ、ママ、アタシに、歳の離れた妹が一人。全部で4人の、実家暮らし。

一人暮らしへの憧れは、もちろん、強い。
アタシのママは心配症で、娘の外出が夜12時を過ぎようものならもう、ピリピリ怒って手がつけられない。

この間、ユウヤから電話がきた日は、彼とのデートのアリバイに、前もって「友達のレポートを手伝うから遅くなる」と嘘を伝えてあったから良かったものの……。


今日は何て言おう。


出かける準備が整うにつれ、アタシの浮かれ気分は引き締められた。
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