白い天井~恋愛依存症候群~
大学が違うとは言え、二人とも2年生。この時期、研究室の予定が突然入るとは考えにくい。


……えいっ。


しばらく携帯とにらめっこしたあと、思い切って発信ボタンを押す。


勉強中なら邪魔したくない、けど……。


トゥルルルルル


無意識で呼び出し音を数える。
7、10、20。


「ただ今、電話に出ることが……」


流れ始めたメッセージを最後まで聞かず、リダイヤル。


トゥルルルルル

13、17、19。


「もしも~し」


切る準備をしたその時。
突然、やけに明るい声が響いた。
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