白い天井~恋愛依存症候群~
ユウヤはなかなか動こうとしない。

下敷きになっている左足を引っ張り出しながら、アタシはなんとか顔を覗こうとした。


「は、く……」


突然、ユウヤが蒼白な顔を上げ、よろよろと立ち上がった。

ふらふらと壁を頼りに家の中へと入って行く。


「え、ちょっと!」


驚きのあまり、もはやアタシの心臓は爆発寸前で警鐘を鳴らしていた。


血の気のない、苦しそうなユウヤの顔。

褐色に近い健康な肌は張りを失い、どす黒く感じられた。


ゲホッ……ゴッ……


トイレからは、苦しげな、激しい咳が聞こえてくる。


何か……お水!
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