白い天井~恋愛依存症候群~
アタシはオロオロとユウヤの部屋にあがると、コップにいっぱい水道水を汲んだ。

台所には、カレー皿らしき破片がそこここに散っている。


これか……。


チリッと足の裏に痛みがあったが、気にしている場合じゃない。


「ユウヤ、お水持ってきたよ。うがいして、少し飲んで」


トイレのドアを静かにノックする。
開けてしまうことは、さすがにためらわれた。


「だ、いじょう、ぶ……ほっとい、て」


しばらく咳き込んだあと、かすれ声が弱々しく応える。


「あっち、いって、て」


少しは良くなってきたのか、咳は徐々に減っているようだ。


「……お水、ここに置いとくね」


アタシは仕方なく、リビングに移った。

大丈夫。咳してるってことは、生きてる。
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