白い天井~恋愛依存症候群~
ユウヤの口から次々出るのは、この間の飲み会のこと、好きな芸能人のこと。
そんなとりとめのない、世間話。

いい加減、なんのためにかけてきたんだろう、と思い始めた頃、ふいに、ユウヤが言った。


「良かった、最後にチサちゃんと話せて」


引っ越しでもするのかな。

思ったまま訊こうとした言葉は、次の瞬間、凍りついた。


「薬、のんだんだ」


何の……?


あまりにも唐突で不自然な言葉に、惰性で動いていた足がピタリと止まる。


「あと10分くらいかな。…………オレ、死ぬから」


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