白い天井~恋愛依存症候群~
「チサ~!
休憩だよ~!」


背後からそう叫ぶ声に、アタシは持っていたダンボール箱をドスンと置いた。


「わかった~今行く!」


振り向いて声の主を確かめると、負けずに大声で叫び返した。


「ふうっ」


息をつき、目の前にできあがったダンボール箱の山を見渡す。
陽はまだ高い。
けれど、こうしてテントの真下に置いておけば、陽に当たることはまず、ないだろう。


「お疲れ~」


プレハブ小屋のドアを開けると、中ではハルコがちょうど缶コーヒーの栓をあけるところだった。
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