白い天井~恋愛依存症候群~
「あ、ごめっ!びっくりしちゃって」


慌てて言い繕う。


しっかりしなきゃ。

アタシがユウヤを傷つけるわけにはいかない。
ちゃんと、今度はアタシからキスしてあげなきゃ……。


けれど、気持ちとは裏腹に、体がまったく動かない。


「あ…………」


ユウヤは、ひどく傷ついた様子でアタシを見ている。


「やっぱ……ほかに好きなヤツ、できたんだ?」


そんなんじゃない!

アタシは大きくかぶりを振った。


アタシじゃない。
アタシじゃなくて!


おまえのことなんか信じられない。そんな目に、アタシは叫んだ。

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