最後に初めまして。
食事が終も終わり、和やかな雰囲気に俺の言葉がそれを切り裂く。


『でさぁー、笑っちゃって大変だったよ。』

『あはは…。ヒロさんって面白いんですね。』

「なぁ、古都。真面目な話があるんだ…。」


その言葉に身構えるように古都が俺を見つめた。


『なら、俺、席外すわなっ。』

「いや…ヒロもいてくれたら助かる。」


ヒロは立ち上がった体をまた静かにイスの上に降ろし俺の言葉に耳を傾けた。


「古都…今日の事ただの貧血と違うだろ?説明してくれないかな?」


古都は俺の視線を外し俯くだけだった。


『そんな大した事じゃないだろ?古都ちゃんが貧血って言って…――。』

「今はヒロには聞いてないだろ!」


ヒロは罰の悪そうな顔して煙草に火を点けた。


「なぁ、今回みたいな事これからも有得るんじゃないか?」

『……ない。と思います。』

「古都は本当にそう言い切れるのか?」

『でも……。』

「あんな事が起きた時正直、何をすればいいのか分からなかった。」

『大丈夫です。何もしなくて。ただ…そばに…、そばに居てくれたらいいです。』

「それじゃ…だめなんじゃないかな?」

『…どうしてですか?』

「それは…、俺と古都が友達じゃないから。」


俺の言葉に古都は驚いて小さく震えながら俯いたままだった。
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