最後に初めまして。
いつしか古都の事を考えてた。
真直ぐに言葉を伝え自分に素直に生きている。

幼い頃から外に出れず何を考え何を思い、外に憧れていたのか。


「俺と正反対だな。」


自由に生きているが素直になれず、気持ちを隠す俺とは正反対の古都だった。

そんな古都に俺のしてあげれる事…。
残りの休日で楽しい思い出を与える事。


「それぐらいしか…出来ないわな。」


ため息と一緒に俺の本音を吐いた。

プルルル…プルルル…プルルル。

携帯が不用意に鳴り出した。


「もしもし…。」

『登?私、薫。今何してるの?一人?』

「ああ…一人。何もしてけど…何?」

『彼氏が明日から出張でいないの、旅行でも行かない?』

「悪い…連休中は遊べないわ。」

『そうなの?ならまた連絡してね。じゃあね。』

「ああ…。またな。」


電話を切ってからふと考えてた。

連休中他の彼女から連絡あると面倒だな…。

俺は携帯のメモリーから彼女達の携帯に連絡を取り始めた。


「――…旅行で連休中はいないから。また連絡するわな。」

『珍しく登から電話があると思えば…分かったわ。またね。』

「後一人…真夕美か。アイツだけは苦手なんだよな…。」

プルルル…プルルル…プルルル…

留守か…。
また明日にでもかけなおせばいいな。

俺はそう思いベッドへと潜り込んだ。
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