最後に初めまして。

旅 行

昨日の疲れと睡眠不足でお昼過ぎまで起きる事なく爆睡していた。


「う～ん……っ。」


俺はベッドの中で大きく伸びをしながら目が覚めた。

周りは明るく騒がしいし腹の減り具合からも午後になっている事は時計を見なくても分かった。

携帯の着信履歴に目を通す。


「古都からの連絡もなしか…。昨日強く言い過ぎたかな。」


俺はベッドから起き上がりシャワーを浴びに向った。

シャワーの後、遅い昼食を取っていると呼鈴が鳴り出した。

ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ…ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ…。

俺は何の根拠もなくすぐに古都だと思った。


「来る時は電…――。」

『よぉ。』


俺の目に飛込んで来たのは意外な組み合わせだった。
ヒロと古都…後、ヒロに隠れるように立っていた一人の知らない女性。


『登んとこの下で古都ちゃんが居たから連れて来てやったぞ。』

「ああ…。はぁ？古都？お前、下で何やってたんだ？」

『寝てるかなって…。』

「陽射が強い中また倒れたらどうするんだ。」

『ごめん…なさい。』

『そんなことより、入っていいか？』


そう言うと三人は部屋の中に入って来た。


『汚いとこですけどゆっくりしてね。』

「ヒロが言うな。それより誰？古都の連れ？」


古都は大きく首を横に振っていた。

そこにいた彼女は長いストレートヘアーが似合ういかにもお嬢様と言った感じで古都に近い雰囲気を持った女性だった。
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