最後に初めまして。
俺は台所に向うとヤカンで水を沸かす。


「みんなコーヒーでいいのか?」

『あっ、私がやります。』


俺の言葉で古都が飛んで来た。
その光景を見ていたヒロが照れくさそうに話出す。


『彼女は…俺の会社の取引先で…あれだ。』

「あれって、何?」

『あれは…あれだろ?』

「いわゆる…彼女か?」

『そんなところだ。』

「へぇー、いつから?」

『き、昨日からかな。』

「はぁっ?昨日?ヒロ、ちょっとこい。」


俺はヒロの首を腕で抱えながら玄関の外まで連れ出した。


「お前は…本人連れて来る前に言えよな?」

『悪い…照れくさくて言い出せんかった。』

「だから昨日変な事言ってたんだな。」

『まぁ…そう言う事。』

『登ぅ~。コーヒー出来ましたよ。』

「ああー、すぐ行く。」


俺はヒロを連れて部屋の中に戻った。


「ヒロ。ちゃんと紹介してくれないか?」

『彼女は百合さんでコイツが親友の登と、彼女の古都ちゃん。』

『か、彼女…あはっ。』

『あれっ古都ちゃん顔赤いけどー。』

「ヒロ、からかうな。古都も、それぐらいで反応すな。」

『うっ…でも…。』

「百合さん登です。よろしく。」

『こ、こちらこそ。よろしくお願いします。』


正直ヒロがこの手のタイプと付き合うとは思っていなかったから、俺はマジで驚いていた。
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