◆~恋色模様~◆
.★*゚おれんじ模様゚*★.
「だ、だって……」
むっちゃ近いんだもんっ!
息づかいだって聞こえるしさぁっ
「オレさ……」
橙が言葉を発したのと同じくらいに、
橙があたしをさらに強く抱きしめたのがわかる。
少し強くてちょっと痛いけど、
なんだかこの体温と空気は嫌じゃない。
だから離してとかは言えなくてただ次の橙の言葉を待つ。
「最近美桜が側にいるだけでなんだか気恥ずかしくて……。
でも今、美桜に嫌われてるって思ったらすんげー苦しかった。
なんかさ?
こういうの好きっていうと思うんだけど」
“好き”
って言葉に反応して橙の顔を見ると、顔は真っ赤で。
「見んな……」
あたしにそう言いながら顔を隠すけど、もう遅い。
だってもう見ちゃったもん。
その顔が赤いのは、好きって言ったせい?
それとも夕焼けのせい?
どちらにしてもあたしの好きな
オレンジ。
あたしはそっと橙の髪に触れる。
ねぇ、君のオレンジ色の髪。
ずっと触ってみたいと思ってたんだ。