◆~恋色模様~◆   .★*゚おれんじ模様゚*★.

「ん? 朱里可愛いなぁって思って♪」



「えっ そんなこと無いよー?

美桜のが美人だよ?」



「あはは(笑) ありがと」





あたしは美人より可愛くなりたい。



だってそしたらアイツだってー……




ガラッと勢いよく教室のドアが開く。



その音のする方にクラス中の人が目を向ける。



しかし開いたドアにクラス中の視線が注がれたのは一瞬。



だってドアを開けて入って来たのは、

さっき話してたオレンジ頭の岸本橙だったから。



岸本橙はみんなの一瞬の目線なんて気にも止めない。



気付いてないのかな?



いや~ コイツは気付いてるだろ。




そんな岸本橙はあたしの前の席。



ストン、と席に座り耳につけたイヤホンの本体をポチポチいじる。



コイツは一体何の曲を聞くんだろう?



ちょっと気になる……。





岸本橙は髪の毛がオレンジってだけで既に皆から遠巻きに見られてるのに、

顔は決してにこやかじゃない。



なんか目があったら文句の1つや2つはつけられるであろう顔。



だからみんな怖くて近寄れないんだよねー



でも顔のパーツはそろってて綺麗だから、

睨むの止めたら結構モテると思う。



けど、睨んでんのにも理由があるからなんとも言えないってゆーかさぁ……?




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