さよならとその向こう側
いっそのこと聞いてみようか…

そんな気持ちが出て来て、私の心を一杯にする。


確かめたい。

今のままは辛すぎる。



そんな衝動にかられて…声をかけた。


「ねぇ、実」



バスルームから顔を出してベッドの方を確認すると。


手を顔の前で立てて私に謝りながら、慌てた様子でベランダへと向かう実。

もう片方の手には携帯。




……どうしよう。

電話中だったんだ。



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