さよならとその向こう側




浴槽の前にしゃがみこんで震えていた。


どうしたらいいのか……分からなかった。



実の気持ちを確かめようと考えた矢先に、今度こそ、別れを選ばなくてはいけない状況になってる。


私達は、やっぱり元には戻れないのかな……。

私の存在は、実を苦しめているだけなのかも……。

実の将来を、夢を奪ってしまう位なら、私はこの想いを裁ち切るべきなのかもしれない。

別れを選ぶべきかもしれない…。



………かもしれない?


だって、こんなに愛してるのに?

愛し合ってるのに?




頭の中がぐちゃぐちゃだった。


実を思う気持ちと、離れたくないと思う気持ちが混ざり合って、どうしたらいいのか決められなかった。


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