さよならとその向こう側
「神田君。考え直す気は気はないのかい?彼女がもし母親をかばい続けていたらどうするつもりなんだ?」
「その時は、なんとか止める様に説得しますが。・・・そんな風には思えないんです。彼女は、私と結婚の話をしても一度も困った態度は見せませんでした。嬉しそうに将来の話をしていた彼女に、そんな後ろめたい事が有るとは思えないんです。」
「・・・・・・。」
「こんな気持ちのまま綾さんとお付き合いしていても、私は綾さんを幸せには出来ません。それに、佐和田教授との約束も裏切った事になります。ですから、大学も」
「そんなに・・・。」
「え?」
「そんなに、水嶋君が大事なのか?自分の将来を捨てる事になるかもしれんのに?」
教授は思い詰めた顔で尋ねてきた。
確かに教授の言う通りだと思う。
だからこそ、一度は、自分の将来の為に彩夏と別れた。
でも、別れたからこそ間違いに気が付いたんだ。
彩夏でなければ駄目なんだという事に。
「その時は、なんとか止める様に説得しますが。・・・そんな風には思えないんです。彼女は、私と結婚の話をしても一度も困った態度は見せませんでした。嬉しそうに将来の話をしていた彼女に、そんな後ろめたい事が有るとは思えないんです。」
「・・・・・・。」
「こんな気持ちのまま綾さんとお付き合いしていても、私は綾さんを幸せには出来ません。それに、佐和田教授との約束も裏切った事になります。ですから、大学も」
「そんなに・・・。」
「え?」
「そんなに、水嶋君が大事なのか?自分の将来を捨てる事になるかもしれんのに?」
教授は思い詰めた顔で尋ねてきた。
確かに教授の言う通りだと思う。
だからこそ、一度は、自分の将来の為に彩夏と別れた。
でも、別れたからこそ間違いに気が付いたんだ。
彩夏でなければ駄目なんだという事に。