さよならとその向こう側


何、今の会話……?


体がガタガタと震え出した。




お父さんは、実さんの気持ちを受け止めたの?


私の気持ちはどうなるの?


私は、こんなに実さんが好きなのに?


どうして父親に"諦めろ"なんて言われなくちゃいけないの?


この想いは、そんなにイケナイモノ?






――気が付くと頬に涙が伝った。


震える体を両手で抱き締める様に抑えながら、静かにドアの前から離れた。



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