さよならとその向こう側
見慣れていたはずの雪景色も、何年かぶりに眺めていると、やっぱり綺麗だと思う。



東京は滅多に雪は降らないし、こんなに綺麗に積もらない。



今は何も考えたくない、忘れてしまいたい私にとって、真っ白な雪景色は、心まで真っ白にしてくれる様な気がした。







「――――彩夏、今大丈夫?」


話しかけられて振り返ると、申し訳なさそうな顔をした叔母さんが立っていた。


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