さよならとその向こう側

「大丈夫。…なぁに?」


「うん。……おばあちゃんの事、ごめんね。」



ごめんね?

「何が?」


おばあちゃんが癌になったのは誰のせいでもないし、叔母さんが何を謝っているのか分からない。


すると、今にも泣き出しそうな顔をして叔母さんは言った。


「もっと早く彩夏に知らせてあげれば、おばあちゃんと話す事だって出来たのに………。今更だけど、後悔してるの。おばあちゃんのお願いだったから、連絡しなかった事―――。」


< 238 / 403 >

この作品をシェア

pagetop