さよならとその向こう側
「大丈夫。…なぁに?」
「うん。……おばあちゃんの事、ごめんね。」
ごめんね?
「何が?」
おばあちゃんが癌になったのは誰のせいでもないし、叔母さんが何を謝っているのか分からない。
すると、今にも泣き出しそうな顔をして叔母さんは言った。
「もっと早く彩夏に知らせてあげれば、おばあちゃんと話す事だって出来たのに………。今更だけど、後悔してるの。おばあちゃんのお願いだったから、連絡しなかった事―――。」